耳を掩うて鐘を盗む
みみをおおうてかねをぬすむ
このことわざの意味
自分だけが気づかないふりをしても、他人にはその行為が明らかであるという意味のことわざ。この表現は、自分の行動や意図を隠そうとしても、それが他人から見れば明らかにばれているという状況を皮肉ったもの。もともとは、自分の耳を塞いで鐘の音が聞こえなければ、鐘を盗んでもばれないと考えるが、実際には鐘の音は周囲に聞こえるため、犯行は容易に露見するという故事から来ている。
例文としては以下のような表現がある。
・彼は不正をしておきながら、証拠がないから大丈夫だと思っている。まさに「耳を掩うて鐘を盗む」行為だ。
・政治家がスキャンダルを隠そうとしても、その試みは「耳を掩うて鐘を盗む」ようなもので、すぐにメディアに露呈した。
・社内のルール違反を見逃そうとする彼の態度は、「耳を掩うて鐘を盗む」に等しく、結局は社員全員がその事実を知ることになった
「耳を掩うて鐘を盗む」の外国語での表現
英語:The cat shuts its eyes while it steals cream. (猫はクリームを盗むときに目を閉じる。)