娘三人持てば身代潰す

むすめさんだいもてばしんだいつぶす

このことわざの意味

昔の日本において、娘が多い家庭は結婚の際に多額の持参金が必要になるため、経済的に大きな負担がかかるという意味のことわざ。これは、特に女性の結婚に際して必要とされた持参金や結納などの習慣が背景にある。時代背景を考えると、女性に対する経済的価値観や結婚観を反映しており、現代の価値観とは異なる面がある。

このことわざは、現在では直接的に使用されることは少なくなっている。現代社会では、性別に関わらず子どもを持つことの経済的負担は大きいと認識されており、また、持参金の習慣自体が廃れつつあるためである。しかし、過去の社会状況や家庭経済に対する考え方を知る上で参考になる表現である。
例文としては以下のような表現がある。

・江戸時代の終わりごろ、村のある裕福な家庭では、三人の娘たちの将来を案じていた。「娘三人持てば身代潰す」と村中に言われており、彼らもその例外ではなかった。そのため、娘たちに良い縁を見つけるためには、多大な費用がかかることを知っていた。

・明治時代に入り、社会が変わっても、「娘三人持てば身代潰す」という言葉は依然として多くの家庭にとって重い現実であった。そのため、多くの親は娘たちの教育にも力を入れ始め、娘たち自身が社会で活躍できるようにと願っていた。

・大正時代、文化が開花し女性の地位も少しずつ向上していく中で、「娘三人持てば身代潰す」という考え方に疑問を持つ人も出てきた。それでも、社会の根強い習慣として、結婚の際の持参金は依然として大きな負担であり続けた。

「娘三人持てば身代潰す」の外国語での表現

英語:Building and marrying of children are great wasters. (家を建てたり、子供を結婚させると、家の財産が大打撃を受ける。)

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